2011年7月9日〜10日、広島大学原爆放射線医科学研究所 星 正治教授、長崎大学環境科学部 高辻 俊宏准教授、広島大学 遠藤 暁准教授、長崎県保険医協会による土調サンプリングが実施された。
原爆投下の後、旧ソ連、アメリカ、中国などの大気中核実験により全世界に放射性物質が撒き散らされた(グローバルフォールアウト)。古民家の床下の土はグローバルフォールアウトの影響を受けにくく、今回の間の瀬の土壌サンプリングは、戦後に建てられた古民家の床下の土を中心に、原爆当時の土が残っている平坦部分の土を対象として行われた。

第1日目は黒い雨が降ったことが知られている西山地区からスタートした。
西山地区の黒い雨による住民の積算線量は200〜400ミリグレイ(=ミリシーベルト)と推計されている。

←西山水源地のほとりでサンプリングを行う星教授。

 

西山地区終了後、間の瀬に移動。
サンプリングポイントに向う。

 

←住居跡。この場所は66年前庭先だった。
ここに
黒い雨が降った。
指差す方向が爆心地。
爆風で山が揺れた。

 

住居下の畑→
現在は竹やぶになっている。
マムシに注意しながらサンプリング。

   
午前中が終わり、間の瀬の景勝地、滝の観音で昼食。
午後からは、いよいよ古民家の床下のサンプリング。30cmのステンレス製のパイプを床下の地面に打ち込む。硬い。
パイプの中には土がぎっしり。顔面玉の汗。 パイプに番号を記入する遠藤准教授。
地区を移動。お地蔵さん前の平地でハンマーをふるう星教授。    近くの竹林でもサンプリング。
間の瀬から山ひとつ越えた西河内の溜め池。 第1日目終了。高辻准教授も満足そう。
第2日目は間の瀬に隣接する古賀、矢上、戸石、間の瀬と西山の間の地区からサンプリングを行った。
2日間で19ポイント、40本のサンプリングが無事終了。
採取したサンプルは金沢大学、山本政儀教授のもとに送られ、プルトニウムの分析が行われる。