【県内美術館・記念館めぐり】 行ってみんね、来てみんね~(48)

山の手洋館めぐり 浪漫散策

長崎市古写真資料館・埋蔵資料館

長崎市文化観光部観光政策課 松本啓文

 長崎市東山手地区には、幕末から明治にかけて外国人居留地が形成されていました。現在もその一角に当時の面影を残す洋風住宅が群をなして並んでいます。その国選定重要伝統的建造物群保存地区に建つ東山手洋風住宅群(7棟)【長崎市指定有形文化財】は明治中期の建造物で、7棟の洋風住宅が現存・復原され今日でも当時の空気に触れることができます。洋風の建物に瓦葺の屋根、そしてそこに突き立った煙突と和洋織り交ざった簡潔な意匠の住宅群は、居留地時代の社宅もしくは賃貸住宅として建造されたものではないかと考えられています。そんな異国情緒漂う住宅群の建物内に長崎市古写真資料館・埋蔵資料館があります。
 古写真資料館では長崎出身で日本における写真の開祖、日本初のプロカメラマンである上野彦馬の偉業や幕末から明治にかけての激動の時代をカメラで写し取った貴重な資料などが写真パネルを通して紹介しており、長崎の外国人居留地や当時の長崎の様子、日本における写真技術の歴史についても学ぶことができます。
 また併設している埋蔵資料館では、「日本の玄関口  長崎」ならではの国内外からもたらされた遺物や長崎の陶磁、肥前陶磁など長崎の近世遺跡から出土した品々を展示しています。長崎の古き良き時代に思いをはせながらゆっくり浪漫散策してみてはいかがでしょうか。
 詳しくは、長崎市古写真資料館・埋蔵資料館HP(http://www.city.nagasaki.lg.jp/kanko/820000/828000/p000831.html)をご覧ください。