【県内美術館・記念館めぐり】 行ってみんね、来てみんね〜(27)

 田平町に生息する昆虫等を自然のまま観察する          

平戸市たびら昆虫自然園

園長 西澤正隆

 日本の原風景である里山環境を整備し、そこに自然に集まる昆虫などの生き物を観察していただく屋外体験型の昆虫園です。前例がない施設だけに、環境づくりも試行錯誤を繰り返し現在に至っています。開園して22年が経過し、2000種類を超える昆虫が確認されています。
 小さく、隠れている昆虫を探す方法、手にのせるなどの扱い方などを伝えるため、常時、解説員が季節に合わせた解説案内をしています。300〜400mほどを1時間程度で周り、30〜50種類ほどの昆虫の観察、そして、季節に合わせカマキリを手にのせる、トンボを指先に止める、池の水生生物を網ですくうなどの体験もしていただいています。
 最近、自然体験の欠如からか、必要以上に恐怖感を持つ幼児が目立ちます。怖いからこそ平気でアリなどを踏みつぶす場合もあります。私達解説員は、見て違いを比べる、触って感触や温度を知る、花や葉などの匂いを比べる、木の実、花の蜜を味わうなど五感を使った自然の楽しみ方も伝えています。そのような体験を通じて、子供達の表情が和らぐ姿を見てきました。身近な自然環境のへの理解、意識や認識の転換などは、知識ではなく、体験を伴い、人から人へのコミュニケーションを通じてでしか伝えられないと感じるようになりました。四季折々、自然探索においでください。自然の楽しみ方お教えします。
 また、昆虫館内には80箱、1200点の昆虫標本や写真等の展示をしています。
 詳しくは平戸市たびら昆虫自然園のHP(http://www.hira-shin.jp/tabira-insect-park/)をご覧ください。