【県内美術館・記念館めぐり】 行ってみんね、来てみんね〜G

「日本一の船員の町」歴史がつまった数々の展示品

口之津歴史民俗資料館・海の資料館

館長 原田建夫

 口之津港は有明海の入口にあり、風波を和らげ、適度の水深を有する天然の良港として、古くから知られていました。
  早くは450年の昔、南蛮船(ポルトガル船)が来航し、交易とキリスト教布教の拠点、西洋文化の窓口となりました。明治期には、三井物産が三池炭鉱の石炭を海外へ輸出する積出港となり、明治39年の長崎県内輸出額は長崎港を凌ぐほどの盛況ぶりでした。当時の口之津税関庁舎を資料館として利用しています。さらに大正・昭和期には、外洋航路の船員を数多く輩出し「日本一の船員の町」と呼ばれました。
 そんな口之津の歴史が詰まった施設が「口之津歴史民俗資料館・海の資料館」です。ドラマチックな歴史を持つ町・口之津は港とともに盛衰を繰返します。資料館にはそれぞれの時代に合った展示物6,000点を用意していますが、南蛮船の模型、石炭輸出に関する史料、昔懐かしい民俗資料、遊郭の史料、負の遺産である「からゆきさん」史料と映像、船員が持ち帰った海外民芸品の数々、魚群探知機で知られる「古野コーナー」などストーリー満載。懐かしのタイムトンネルに浸ることもでき、一度で飽き足らず多くのリピーターを迎えています。
 詳しくは口之津歴史民俗資料館・海の資料館HP(http://www.city.minamishimabara.lg.jp/kiji/pub/detail.aspx?c_id=54&id=72&pg=1)をご覧ください。